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SWISSAIR モスクワ~ニューヨーク乗り継ぎ時刻表(1960年)

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1960(S35)年といえば米ソ冷戦真っ最中ですが、その当時にスイス航空が発行した、モスクワ~ニューヨーク間の時刻表です。
すべてロシア語で書かれているのでソ連人に対して発行されたものということになりますが、表紙は星条旗をあしらった摩天楼やネイティブアメリカンの肖像などアメリカ一色。時代を考えると珍品と言えるのではないでしょうか。

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スイス航空はチューリヒ~ニューヨーク間の大西洋線を運航していましたが、中立国とはいえモスクワに乗り入れてはいなかったので、この時刻表にはプラハとチューリヒでアエロフロートやチェコ航空と乗り継いでモスクワ~ニューヨーク間を結ぶ時刻が掲載されています。
それにしても当時、モスクワとアメリカを往来するソ連人なんていたのでしょうかね?

ところでこの前年・1959(S34)年9月にはソ連の大物が訪米しています。当時ソ連の最高指導者だったフルシチョフ。この訪米は、表面的には東西両陣営の平和共存という方向性を世界に対して発信する結果をもたらしたことは疑う余地はないでしょう。
ところがその翌年、まさにこの時刻表が発行された前月の5月には皮肉なことに、アメリカの偵察機・U-2がソ連上空で撃墜され、アイゼンハワー大統領の訪ソが吹っ飛んでしまいます。
米ソは首脳会談を重ねる一方で、1961(S36)年のベルリンの壁構築や1962(S37)のキューバ危機といった不安要素を抱えながら共存していました。

ちなみに当時、西側の航空会社でソ連国内向けにロシア語による時刻表を発行したのは、私が知る限り他にはエールフランスの例があります。これも、モスクワ~パリ線とこれに接続する各方面の時刻が掲載されていていました。
なお、アメリカのパンアメリカン航空によってモスクワ~ニューヨーク間に直行定期便が開設されるのは1968(S43)のことです。

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プロフィール

ttmuseum

Author:ttmuseum
「20世紀時刻表歴史館」館長。
サラリーマン稼業のかたわら、時刻表を中心とした交通・旅行史関連資料の収集・研究・執筆活動を行う。

<著作>
「集める! 私のコレクション自慢」
(岩波アクティブ新書・共著)

「伝説のエアライン・ポスター・アート」
(イカロス出版・共著)

「時刻表世界史」(社会評論社)

その他、「月刊エアライン」「日本のエアポート」(いずれもイカロス出版)、「男の隠れ家」(朝日新聞出版)などに航空史関係記事を執筆。

<資料提供>
「昭和の鉄道と旅」(AERAムック)
「日本鉄道旅行地図帳」(新潮社)
「ヴィンテージ飛行機の世界」(PHP)
の他、博物館の企画展や書籍・TVなど多数。

「時刻表世界史」で平成20年度・第34回交通図書賞「特別賞」を受賞。

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